日本衛星ビジネス協会

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ビジネス事例紹介

JSAT

1 JCSAT-9 (JCSAT-5A) の打上げ成功

2006年4月13日(日本時間)、西経約154度の赤道上(ハワイの南およそ2,240kmの海上)からシー・ローンチ社ロケットによって無事打ち上げられ、ロケットからの切り離しに成功、軌道上試験を経て6月8日、衛星の製造元であるロッキード・マーティン社より正式に引渡しを完了しました。
JCSAT-9は現在東経132度で運用中のN-STAR aの後継機としての機能を持ち、国内通信用のKuバンド、移動体通信用のSバンドに加えて、今回新たに国際通信用のCバンドを搭載しています。国内通信、移動体通信の顧客基盤に加えてハワイ、オセアニアから放送・通信の融合、またデジタル化が進むアジア諸国全体を結ぶワイドエリアをカバーする大型新鋭機としてグローバルサービスを更に拡充する予定です。

JCSAT-9 (JCSAT-5A) の打上げ写真出典:シーローンチ社

2 JSAT・PanAmSat(現Intelsat)共同衛星事業について

当社とPanAmSat Corporation(以下PAS)は、2003年10月に初めて共同でHorizons-1衛星(西経127度)を打ち上げ旺盛な北米のKuバンド需要の下、順調な売上げをあげています。
2005年6月には第二号案件としてHorizons-2プロジェクトを立ち上げ、西経74度におけるKuバンドによる共同衛星通信事業を進めています。2007年にはロサンゼルス上空のHorizons-1に加えてニューヨーク上空にHorizons-2を打上げる事により、米国のほぼ全土をカバーできるネットワークが完成します。Horizons-2は現在西経74度にてPASが保有するSBS-6衛星の後継機ともなる高出力衛星で北米のハイビジョン放送、ブロードバンドデータ配信、IP伝送等の需要拡大に応えていきます。

3 「株式会社スカパー・マーケティング」の事業会社化について

株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(以下スカパー!)と当社は株式会社スカパー・マーケティングの事業会社化を行いました。
 当社の通信衛星(東経124/128度)を利用したスカイパーフェクTV!の視聴契約は増加していますが、加入方法や初期コスト、視聴料などの基本的な情報が加入希望者に十分に伝わっていないことや、アンテナの取り付けが加入のネックとなるケースが課題となっていました。そこで、それらの問題を解決するため、お客様の初期負担を軽減し、簡単に加入いただけるレンタル方式の導入の検討を重ね、スカパー・マーケティングを事業会社化しました。スカパー!自らがレンタルスキームを運営することで、広告宣伝などにおける加入の手頃感の訴求などを通じて、スカパー!というブランドを認知し、興味を持ちながらも契約に至っていないシニア層やファミリー層等といった潜在的な顧客の新規加入獲得を目指します。